Microsoft 365 Copilot vs Google Workspace + Gemini。法人向け生成AI2強の忖度なし対決【2026年版】
法人向け生成AIの選定は、実質この2択に収束することが多いです。業務の中心がOutlook・Teams・Word・ExcelならMicrosoft 365 Copilot。GmailとGoogle Driveが業務の軸ならGoogle Workspace + Gemini。どちらも「すでに使っているオフィスツールの上にAIが乗る」という構造で、だからこそ選定の出発点が「今どっちを使っているか」になりがちです。 ここに一つ問題があります。MicrosoftもGoogleも、自分たちのプロダクトについては詳しく語ります。しかし相手のサービスと正直に比べることは、構造的にできません。どちらも自社に有利な見せ方をするのは批判ではなく事業の性質上のことです。そのため、両社のカタログを読むだけでは「自社にとってどちらが合っているか」の判断材料がそろいません。 このページでは、合同会社IGSが中立の立場で両社の公式情報を出所つきで並べます。どちらかを持ち上げるのではなく、強みも弱点も事実ベースで整理します。料金は2026年7月18日にMicrosoft公式ページとGoogle Workspace公式ページで再確認しました。料金・キャンペーン・契約条件は変わるため、契約前には必ず公式ページまたは販売窓口で最終確認してください。
Microsoft 365 Copilot の料金
Microsoft 365 Copilotは、現在の公式価格ページ上で複数の買い方が表示されています。既に対象のMicrosoft 365 Businessプランを使っている企業向けの「Microsoft 365 Copilot Business」アドオンと、Microsoft 365本体とCopilotを組み合わせたバンドルを分けて見る必要があります。
Microsoft 365 Copilot Businessアドオンは、公式ページで「通常3,148円から、現在2,698円から」と表示されています。年払い相当のユーザー/月価格で、消費税別です。月間契約は3,778円/ユーザー/月と表示されています。いずれも対象となるMicrosoft 365 Businessプランが別途必要です。
この2,698円の表示は公式ページ上の割引キャンペーンを含む価格です。公式注記では、2026年7月1日から2026年9月30日まで、年間契約が必要、プロモーション価格は初年度のみ、Microsoftが予告なく変更・停止できる旨が記載されています。
Microsoft 365本体込みのバンドルでは、Microsoft 365 Business Standard と Microsoft 365 Copilot Businessが3,523円/ユーザー/月相当(年払い・税別)、Microsoft 365 Business Premium と Microsoft 365 Copilot Businessが4,797円/ユーザー/月相当(年払い・税別)と表示されています。
出所:Microsoft 365 Copilot公式価格ページ(2026年7月18日確認)
Google Workspace + Gemini の料金
Google WorkspaceはGemini AIを各プランに統合しています。Copilotのような「別途の追加ライセンス」という形式ではなく、各プランの範囲内でGeminiの機能が使えます。ただし、使えるアプリの範囲がプランによって異なります。
| プラン | 年払い | 月払い | GeminiのAI対象アプリ | ストレージ |
|---|---|---|---|---|
| Business Starter | 800円/ユーザー/月 | 950円/ユーザー/月 | Gmailのみ | 30GB |
| Business Standard | 1,600円/ユーザー/月 | 1,900円/ユーザー/月 | Gmail・Docs・Sheets・Slides・Meet・Drive・Chat・NotebookLM | 2TB |
| Business Plus | 2,500円/ユーザー/月 | 3,000円/ユーザー/月 | Standard相当+Vault(情報保持・電子情報開示) | 5TB |
| Enterprise | 要問い合わせ | 要問い合わせ | Enterprise相当+DLP・データ地域選択 | 5TB |
注:Starter〜Plusは最大300ユーザーが対象で、Enterpriseはユーザー数上限なし。Google Workspace公式ページでは、StarterにGmailのGemini AIアシスタント、StandardにGmail・Googleドキュメント・Google MeetなどのGemini AIアシスタントとNotebookLMが含まれると表示されています。
出所:Google Workspace公式価格ページ(2026年7月18日確認)
料金の構造的な違い
Copilotは「既存Microsoft 365にCopilot Businessを追加する」か「Microsoft 365本体込みのCopilotバンドルを契約する」かで金額の見え方が変わります。既存契約がある企業では、Copilot Businessアドオンの2,698円/ユーザー/月相当(年払い・税別)などが追加費用の起点になります。
Geminiは、Google Workspaceの各プランにAI機能が組み込まれる形です。Business Standard(1,600円/ユーザー/月・年払い)から、Gmail・Googleドキュメント・Google MeetなどのGemini AIアシスタントとNotebookLMが含まれます。
単純な月額だけで比較すると誤ります。Microsoft側は既存M365プランの有無、アドオンかバンドルか、年払いか月間契約かで変わります。Google側はWorkspaceプラン内に含まれる一方、StarterではAI対象アプリが限定されます。
Microsoft 365 Copilot の強み
Copilotが公式に打ち出す強みの中核は、統合の深さです。Word・Excel・PowerPoint・Teams・Outlook・SharePoint・Copilotノートブックという業務の基幹アプリ全体にCopilotが組み込まれており、追加のツール切り替えをせずに既存のアプリ内からAI機能を使えます(公式記載)。
導入実績として、公式サイトにはEstée Lauder、Dow、Amgen、Vodafoneなどの導入事例が掲載されています。採用率や各社の導入効果の具体的な数値は、本記事では公式の出所を確定できなかったため掲載していません。
セキュリティ面では、プロンプトがモデルの学習に使用されないことが公式に記載されています。加えて、Microsoft 365の権限管理・秘密度ラベル・保持ポリシーがそのままCopilotに継承されます(公式記載)。Azureテナントを既に使っている企業では、既存のIDとアクセス管理をCopilotにも適用できます。
AIエージェントの構築については、Copilot Studioが対応しています。Microsoft 365 Copilotには組織内で使うエージェント構築機能が含まれ、外部チャネル向けなどにはスタンドアロンのCopilot Studioプランがあります。Copilot Studioのクレジットパックは25,000 Copilotクレジットで29,985円/パック/月、従量課金制も選べると公式に記載されています。
Google Workspace + Gemini の強み
価格帯の幅が、Geminiの大きな特徴の一つです。Business Starter(800円/ユーザー/月・年払い)からGmailのGemini AIを使い始められます。主要アプリ全体へのGemini統合はBusiness Standard(1,600円/ユーザー/月・年払い)から有効になり、段階的な導入がしやすい構造を持っています。
14日間の無料試用が公式に用意されており、契約前に実際の業務環境で機能を確認することができます(公式記載)。
Business Standard以上では、Gmail・Googleドキュメント・スプレッドシート・スライド・Meet・ドライブ・Chat・NotebookLMというGoogleの主要アプリに対してGeminiが一括で有効になります。NotebookLMは、自社の資料や長い文書を読み込んでQ&Aや要約を生成する機能で、Business Standardに追加費用なしで含まれます(公式記載)。
Google合同会社(日本法人)が国内サポートを担っており、料金は全プランで円建て表示があります(公式記載)。
Microsoft 365 Copilot の苦手・限界
Copilotの前提条件として、対応するMicrosoft 365サブスクリプションが必要です。M365をまだ導入していない企業が新たに始める場合は、基本プランとCopilotライセンスの両方のコストが発生します。既存ユーザー以外には最初のステップが多くなります。
ライセンス費用の面では、既存Microsoft 365にCopilot Businessを追加する場合でも、年払い相当で2,698円/ユーザー/月などの追加費用が発生します。月間契約では3,778円/ユーザー/月と表示されています。規模が大きくなるほど、ライセンスコストの合計は相応に増加します。
AIエージェントの構築に使うCopilot Studioは、Copilot(M365統合)とは別の製品で、別途費用が発生します。M365 Copilotを使い始めてからエージェント活用まで進めたい場合は、追加の費用と設定が必要になります。
GoogleドキュメントやGmailなど、Google Workspaceのアプリに対してCopilotが直接動作するわけではありません。MicrosoftとGoogleのツールを混在させている企業では、Copilotが対象とするアプリの範囲を事前に確認することが必要です(構造的な特性として記載)。
Google Workspace + Gemini の苦手・限界
Business StarterのGemini AIはGmailのみが対象です。ドキュメント・スプレッドシート・スライド・MeetでもGeminiを使いたい場合はBusiness Standard(1,600円/ユーザー/月・年払い)が必要になります。プランによってAIの対象アプリが変わる点は、導入前に確認しておく必要があります。
Google Workspace公式価格ページでは、Microsoft側のCopilot Businessアドオンのような「AIだけの追加ライセンス価格」は前面に出ていません。AI機能はWorkspaceプランに組み込まれていますが、プランごとの対象アプリやEnterpriseの条件は公式ページまたはGoogle担当窓口で確認してください。
AIエージェント作成や高度な拡張機能については、プランや提供条件が変わる可能性があります。公式価格ページで確認できない機能・費用は、Googleの担当窓口への確認が必要です。
OutlookやExcel・PowerPointを中心とする企業では、GeminiがそれらMicrosoft製品のファイルに対して直接動作するわけではありません。両社のアプリを混在させている環境では、それぞれのAI機能が別の環境で動く点を把握しておく必要があります(構造的な特性として記載)。
観点別の対決
下の表は、公式情報の範囲で両社の対応状況を整理したものです。「手元資料に確たる記載がない」と表記した項目は、後段の照合作業で公式情報を補完・訂正する前提で空欄にしています。
| 比較軸 | Microsoft 365 Copilot | Google Workspace + Gemini | 出所・注記 |
|---|---|---|---|
| 文書作成(Word / Docs) | Word内で文書作成・要約・校正をAIが支援 | Googleドキュメント内でGeminiが文書作成・要約・翻訳を支援(Standard以上) | 両社公式 |
| メール(Outlook / Gmail) | Outlook内でメール下書き・スレッド要約が動作 | GmailのGemini AIアシスタントはStarterプランから利用可能 | 両社公式 |
| 表計算(Excel / Sheets) | Excel内でデータ分析・グラフ作成支援が動作 | Googleスプレッドシート内でGeminiが動作(Standard以上) | 両社公式 |
| 会議(Teams / Meet) | Teams内で会議の議事録生成・要約・フォローアップ支援が動作 | Meet内でGeminiが会議のメモ生成(take notes for me)に対応(Standard以上)。録画もStandard以上 | 両社公式 |
| チャット連携 | Teams統合(チャット内でCopilotが動作) | Google Chat内でGeminiが動作(Standard以上) | 両社公式 |
| セキュリティ / データ統制 | プロンプトをモデル学習に使用しない。M365の権限・秘密度ラベル・保持ポリシーを継承(公式記載) | ISO/IEC 27001・27017・27018・27701、FedRAMP、HIPAA等の認証を公式に掲載 | 両社公式 |
| 既存IT環境との相性 | Office 365 / Azureテナント中心の環境に適合。SharePoint・OneDriveとの統合が深い | Gmail / Google Drive中心の環境に適合。Android・ChromeOSとの親和性が高い | 両社公式・構造的特性 |
| 対応言語 / 日本語 | 日本語UI対応。日本マイクロソフト株式会社(日本法人)あり。円建て価格表示 | 日本語UI対応。Google合同会社(日本法人)あり。円建て価格表示 | 両社公式 |
| AIエージェント構築 | Microsoft 365 Copilot内のエージェント構築機能あり。外部チャネル向けなどはCopilot Studioのスタンドアロンプランが候補 | Google WorkspaceのAI機能と拡張機能。詳細な提供条件・料金は公式ページまたはGoogle窓口で確認 | Microsoft公式 / Google公式(詳細未公開) |
| 無料体験の条件 | Copilot Chatを「今すぐお試しいただけます」と公式記載 | 14日間無料試用が公式に用意(クレジットカード不要の条件記載はなし) | 両社公式 |
表を読む上での留意点
両社とも機能追加のペースが速く、表の内容は変動します。最新の機能範囲は各社の公式サイトで確認してください。
結論:どちらが誰向きか
Microsoft 365 Copilotが有力な企業
Microsoft 365をすでに全社導入している企業が主な対象です。Word・Excel・Teams・Outlookが日常業務の中心になっていれば、Copilotの追加ライセンスを契約するだけで既存のアプリ内からAI機能を使い始められます。ツール環境を変えずに生成AIを業務に組み込みたい場合、現実的な選択肢です。
エンタープライズセキュリティの要件が厳しく、既存のM365権限管理やAzureテナントの設定をそのまま生成AIにも適用したい企業でも、Copilotの統合モデルはその条件と合いやすいです(公式記載)。
一方、Copilot Businessアドオンは年払い相当で2,698円/ユーザー/月などの追加費用がかかります。Microsoft 365本体込みのバンドルもあるため、自社の既存契約に対してアドオンがよいのか、バンドルがよいのかを販売窓口で確認してください。
Google Workspace + Geminiが有力な企業
GmailとGoogle Driveをすでに業務の基盤として使っている企業に向きます。Business Standard(1,600円/ユーザー/月・年払い)でGmail・Docs・Sheets・Slides・Meet・NotebookLMのGemini統合が一括で有効になります。
スタートアップや中小企業でコストを抑えながらAI機能を使い始めたい場合、Business Starter(800円/ユーザー/月・年払い)からGmailのGemini AIを試せます。14日間の無料試用で実際の業務環境での動作を確認してから契約することも可能です。
300ユーザー以下の企業ではStarter〜Plusプランが対象です。300ユーザーを超える場合はEnterpriseプランへの移行が必要になり、料金は個別見積になります。
どちらでもない可能性
MicrosoftとGoogleのどちらの環境も混在している企業、あるいはSlackやMicrosoft Teams以外のコミュニケーションツールを中心に使っている企業では、この2択がそのまま当てはまらないことがあります。国産SaaSや独立型のAIチャットツールを検討する余地もあります。社内AIアシスタントの選択肢を広く見たい場合は、このメディアの比較記事も参照してください。
どちらの選択をするにしても、両社の機能・価格は更新頻度が高いため、最終的な判断は公式情報の最新版をもとにすることを推奨します。
本記事について
本記事は2026年7月18日時点で確認できたMicrosoft公式ページ、Google Workspace公式ページ、Microsoft Copilot Studio公式ページをもとに更新しています。料金・機能・プラン構成・キャンペーンは変動する可能性があるため、契約前には必ず各社の公式サイトまたは販売窓口で最終確認してください。
Microsoft 365 Copilot 公式価格:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/pricing
Google Workspace 公式価格:https://workspace.google.com/intl/ja/intl/ja_ALL/business/
Microsoft Copilot Studio 公式価格:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/pricing/copilot-studio
合同会社IGSは、MicrosoftおよびGoogle Workspaceのアフィリエイトプログラムに参加しています。記事内のリンクからサービスを申し込んだ場合、IGSに紹介報酬が発生することがあります。記事の内容はアフィリエイト関係の影響を受けず、公式情報の出所つきで作成しています。
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よくある質問
- Q. CopilotとGeminiを同じ企業内で併用することはできますか?
- A. 技術的には、Microsoft 365のライセンスとGoogle Workspaceのライセンスを同一企業で両方契約することは可能です。ただしコストが二重にかかります。また、CopilotがGoogleドキュメントを直接読む、GeminiがOutlookメールを直接操作するといった相互連携は、基本的に対象外です。実際の運用設計については、両社の担当者に確認してください(構造的な説明として記載)。
- Q. Copilotを最小構成で試すにはどうすればよいですか?
- A. Copilot Businessを購入するには、対象となるMicrosoft 365 Businessプランが必要です。公式価格ページでは、Copilot Businessアドオンが2,698円/ユーザー/月相当(年払い・税別)など、月間契約が3,778円/ユーザー/月(税別)と表示されています。既存契約の有無で最小構成が変わるため、日本マイクロソフト公式サイトまたは販売窓口で確認してください。なお、対象プランのユーザーはCopilot Chatを追加費用なしで使える旨も公式に記載されています。
- Q. Geminiは無料で試せますか?
- A. Google Workspaceは14日間の無料試用が公式に用意されています。試用中はGmailのGemini AI機能を含む環境を確認できます。14日の試用範囲でDocumentやSheetsなど他アプリのGemini機能がどこまで使えるかの詳細は、公式サイトまたはGoogle担当者にご確認ください。
- Q. 現在どちらかを使っている場合、乗り換えのコストはどの程度かかりますか?
- A. ファイル形式の互換性は年々改善されていますが、過去に蓄積した大量のドキュメント・メール・カレンダー・権限管理の移行には工数がかかります。特にMicrosoftからGoogleへ、またはその逆は、運用フローや管理設定の再設計が伴います。乗り換えを検討する場合は、移行コストの試算と並行してパイロット部署での先行運用を試すアプローチが一般的です(一般的な移行の特性として記載。具体的なコストは組織の規模・構成により大きく異なります)。
- Q. どちらのほうが日本語の処理精度が高いですか?
- A. 2026年7月18日時点で確認した公式情報の範囲では、両社の日本語処理精度を同条件で定量比較できる第三者検証データを本記事では確認していません。どちらも日本語対応を公式に明記しており、日本法人が国内サポートを提供しています。自社業務で使う専門用語・社内文書での精度を確認するには、無料試用または限定的なパイロット導入で実測することが現実的です。